2010年11月12日金曜日

Garneton

キトウェのストリートチルドレンの間で有名な土地。ガナトン。

ガナトンはキトウェの北のはずれの方にあります。

ストリートチルドレンの中のリーダー格の子に一緒に行こうと勧められ、
ストリートチルドレンと一緒に行ってきました。

なぜガナトンが彼らの間で有名なのか。

そこには、
サラローズという団体のムズング(白人)がやってる
ストリートチルドレンのための施設があります。

毎週ではないけど、木曜日にはタウンのストリートチルドレンをバスに乗せて、その施設へ連れて行き、
洗濯をさせ、体を洗い、ご飯を食べさせ、サッカーをさせたりしています。
ストリートチルドレンにとっては、絶好の空腹をしのげる&サッカーボールまである最高の場。

これを聞いたとき、
こういうクリスチャン的親切心で「与える・施す」なんてことをしているから、
子ども達がストリートでも生きていけると勘違いして、逆効果になる。
あんまな〜…と感じた。

ストリートチルドレンは、
様々な事情で家を出て、路上で暮らしています。
もちろん、親がいなくなって…という子もいれば、
帰る家はあるけれど、親とのそりが合わなくて出てくる子(家出)も。

それぞれの家族の事情までわからないけど、
(中には親の虐待とかもある)
でも少なからず、帰れる場所は持っている子が多いと私は感じる。

そういう子ども達にストリートで生活する良さを覚えさせてしまうことになると思った。

一度ストリートに出てしまうと、
子どもにとっては何でもできる自由な場所を覚えてしまって、
なかなかもとには戻れなくなる。
タバコ、お酒、シンナー、女。
そして、それらを買うお金も簡単に手に入る。
*ザンビアはクリスチャンの国なので、お金持ちが貧しい人にお金を与えるのは聖書の教えからして正しいこと。

その上、ガナトンに連れてってもらえる。
それは子どもにとっては魅力的にうつるんじゃないかと思うんだよね。
お金をあげるのもガナトンに連れてって良くするのも、
ストリートで生活することを「肯定」することに繋がってしまうんじゃないかと思うんだよね。
(まあ、極端に言うと私がストリートチルドレンと親しくするのもあまり良くないという考えになるんだけど…)

帰る場所がある子はそこに帰るべきだと思う。
ストリートを簡単に出てこれる場所にしてはいけないと思う。
そして、ストリート生活を魅力的に感じるようにしてはいけないと思う。

だから、ガナトンのプログラムに対してはちょっと否定的な気持ちで観察していました。

実際行ってみて、
ガナトンのプログラムは、この木曜日のプログラムだけでなく、
そこから子ども達を徐々に更生させていって、
長期的にガナトンにある更生施設で生活させて、自立をさせるのを目指しているものだった。
子ども達に対しては、家族みたいに接して、良いこと言ってたよ。

もちろん方法としては良いと思ったけど、
更生施設に入れる人数とタウンのストリートチルドレンの数を考えると、
どーだろーって思う。
木曜日の「おいしい」プログラムだけ来てる子どもは圧倒的に多いし。

今日一緒にストリートチルドレンと行動して、
ガナトンにいるときだけは、シンナーを吸わず、追い出されないようにいい子にして、
タウンに帰って来た瞬間に、どっから出してきたのかわからないけど、着いた瞬間吸い始める子ども沢山見たし。
ガナトン=サッカーが出来る場と思っている子も沢山いるし。



もちろん、中には、
帰れる場所のない子もいる。
帰っても親が虐待するという子もいる。
簡単に「帰れ」とは言えないし。

でも、まず第一にストリートから離すことが大事だと思う。
そこからプログラムがスタートするべきだと思った。
(だからタウンのど真ん中にある私の配属先でストリートチルドレンのプログラムをするのは難しいなと感じています。私も赴任当初はタウンにあるYMCAがタウンにいるストリートチルドレンの問題にアプローチするべきだと思って、例えばスポーツ一緒にしたり、読み書きを教えたりとかできるんじゃないかと思っていたけど、最近は考え方が変わりました。)

ガナトンのプログラムは、
私の毎週行っているフレンドオブストリートチルドレンのプログラムとちょっと違う。
それぞれに良さは感じました。
それぞれの問題も感じました。

確かにサッカーをして遊んでいる彼らの顔は、タウンで見かける彼らの顔とは違っていた。

ストリートチルドレンを扱うのは難しい。
何が正しい方法かなんて私には言い切れないけど、
今の私の考え方としては、こんな感じです。
長々と書いたけど、伝わるかな。


今日は、たくさんのことを学んだし、新しいとこにも行けたしで、気持ちは前向き。
今日、一番のツボは、
そこで働いていたザンビア人の名前が、
Mr.イノキだったこと。

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